ITの基礎知識|ITパスポート・基本情報

情報理論

2017.09.14

この記事での学習内容 ITパスポート 基本情報 応用情報

情報量の概念、事象の生起確率と情報量との関係を理解する。

情報理論

情報理論とは、ある事象における確率や統計を元に、情報の量を数学的に定義する理論です。

  • 生起確率: ある事象 E が起こる確率。 P(E)
  • 情報量:  事象が起こる確率を P(E) とする時、事象が起こったことを知らされた時に得られる(選択できる)情報の量。

情報量は以下の式で求める。

例)英数字8文字からなるパスワードを1パターン知らされた時に得られる情報量

まずは、生起確率から考える。
英数字は英小文字26文字+英大文字26文字+英数字10文字からなるので、62文字。
パスワード1文字の場合、とある1パターンの確率は 1 / 62 なので、今回の8文字の場合、P= 1 / 628 となる。

よって、公式に当てはめて情報量を求める。

データの単位

コンピュータで扱えるデータ量の最小単位は、2進数の1桁分に当たる、1ビットです。また、8ビットをまとめて1バイトと換算します。通常、データ量はバイトを単位として表します。

更に大きい単位や小さい単位をわかりやすく表記するために、「メガ」や「ミリ」などの補助単位を組み合わせることがあります。

アナログとデジタル

アナログとは、時間の変化に伴って連続的に変化するデータのことです。「連続的」というのは、ある時点の値と別の時点の値の間に異なる値が無限に連続しているような状態です。

対して、デジタルとは、連続して変化する値を離散数(飛び飛びの値)として扱うデータです。離散数として扱うというのは、特定の時点の値を一定の有効桁数の値に当てはめて扱うということです。結果、値は飛び飛びになり、「ある時点とある時点の間」と言うのは存在しなくなります。また、有効桁数で表現できる範囲外の値も存在しません。例えば、有効桁数を小数第一位とした場合、1.5 や -9.9 という値は存在しますが、0.05 と言った値は存在しません。

アナログデータの特徴として、図(グラフ)で表すと波状となります。気温の変化や音の波、光の波などもアナログデータです。
対して、デジタルデータを図(グラフ)で表すと棒グラフ状になります。

A/D変換

コンピュータ内部ではデータは0か1の2進数で表すため、アナログデータをそのまま扱うことは出来ません。そのため、アナログデータは2進数で表すことの出来るデジタルデータに変換して扱います。

このアナログ→デジタルの変換のことを「A/D変換」と言います。A/D変換は以下のような流れで進められます。

  1.  標本化(サンプリング)
    アナログデータから、ある一定間隔ごとに区切って値を抜き出します。このプロセスを「標本化」といいます。
    この段階で、できるだけ細かく区切ることで元のアナログデータに近くなります。
  2.  量子化
    標本化で抜き出した値は、元がアナログデータなので、小数点以下の細かい数値があるため、これをもっとも近い整数値にします。このプロセスを「量子化」といいます。
  3.  符号化(数値を抜き出す)
    区切って量子化した数値を抜き出して、2進数の値とします。このプロセスを「符号化」といいます。

D/A変換

デジタル化したデータは必要に応じて、再度アナログデータに戻す必要があります。(音声データをスピーカーなどで流すなど)

その際の手順をD/A変換といいます。

デジタル→アナログへの変換手順は、A/D変換のサイト逆の手順で行います。

情報処理技術者試験での学習内容【基本情報・応用情報】 情報理論、符号理論の考え方、仕組みを習得し、応用する。 コードによる文字の表現を習得し、応用する。 述語論理、形式言語、オートマトンなど、情報に関する理論の考え方、仕組みを習得し、応用する。 正当性理論の考え方、仕組みを習得し、応用する。【応用情報】 AI(人工知能)の考え方、仕組みを習得し、応用する。 コンパイ...

Read more...

出力待ちの印刷要求を、同一機種の3台のプリンタA~CのうちAから順に空いているプリンタに割り当てる(Cの次は再びAに戻る)システムがある。 印刷要求の印刷時間が出力待ち順に5、12、4、3、10、4(分)である場合、印刷に要した時間の長い順にプリンタを並べたのはどれか。ここで、初期状態ではプリンタはすべて空いているものとする。 ア: A、B、C イ: B、A、C ウ: B、C、...

Read more...

方程式f (x )=0の解の近似値を求めるアルゴリズムとして知られるニュートン法に関する記述として、適切なものはどれか。 ア: y =f (x )の接線を利用して解の近似値を求めるものである。 イ: 関数f (x )が解の付近で微分不可能であっても、解の近似値を求めることができる。 ウ: 異なる初期値を二つ与える必要がある。 エ: どのような初期値を与えても、必ず解の近似値が得...

Read more...

横軸を点数(0~10点)とし、縦軸を人数とする度数分布のグラフが、次の黒い棒グラフになった場合と、グレーの棒グラフになった場合を考える。二つの棒グラフを比較して言えることはどれか。 ア: 分散はグレーの棒グラフが、黒の棒グラフより大きい。 イ: 分散はグレーの棒グラフが、黒の棒グラフより小さい。 ウ: 分散はグレーの棒グラフと、黒の棒グラフで等しい。 エ: 分散はこのグラフ...

Read more...

共通鍵暗号方式では、通信の組合せ毎に鍵が1個必要となる。例えばA~Dの4人が相互に通信を行う場合は、AB, AC, AD, BC, BD, CDの組合せの6個の鍵が必要である。10人が相互に通信を行うためには何個の鍵が必要か。 ア:  15 イ:  20 ウ:  25 エ:  50

Read more...