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ネットワーク応用

情報処理技術者試験での学習内容

【応用情報・基本情報】
・インターネットで利用されている電子メールやWeb などの仕組み,特徴,機能を修得し,応用する。
・イントラネットとエクストラネットの仕組み,特徴を修得し,応用する。
・ネットワークOS の仕組み,特徴,機能を修得し,応用する。
・代表的な通信サービスの種類,特徴,機能,留意事項を修得し,応用する。
・モバイルシステムの仕組み,特徴を修得し,応用する。

【ITパスポート】
・インターネットの基本的な仕組みとサービスの特徴を理解する。
・通信サービスの特徴,伝送速度などを理解する。

(1)インターネット ITパスポート 基本情報 応用情報

1.電子メール

電子メールシステムはメールサーバとメールクライアントで構成されており,送信したメールはメールサーバからメールサーバへリレー方式で配送される仕組みであること,電子メールシステムの特徴,機能を理解する。

用語例:SMTP,POP3,IMAP4,MIME,base64

2.Web

WWW はインターネット上で提供されるハイパテキストのシステムであり,Web サーバとクライアント(Web ブラウザ)を利用してアクセスすること,Web ページはHTML,XML などのマークアップ言語で記述され,ハイパリンクで簡単に別のページを参照できることや,Web アプリケーションシステムの仕組み,特徴,機能を理解する。

用語例:HTTP,CGI,cookie,URL,セッションID

3.ファイル転送

FTP サーバとクライアントの仕組みやWeb への組込み方式の仕組み,特徴,機能を理解する。

用語例:アップロード,ダウンロード,TFTP(Trivial File Transfer Protocol)

4.検索エンジン

Web の環境で利用される代表的な検索エンジンの仕組み,特徴を理解する。

用語例:全文検索型,ディレクトリ型,ロボット型

(2)イントラネット 基本情報 応用情報

インターネットの技術を企業内ネットワークの構築に応用したイントラネットの仕組み,特徴,機能を理解する。

用語例:VPN,相手固定接続,プライベートIP アドレス,NAT

(3)エクストラネット 基本情報 応用情報

企業のイントラネットを相互接続したエクストラネットの仕組み,特徴,機能を理解する。

用語例:EC(Electronic Commerce:電子商取引),EDI

(4)ネットワークOS 基本情報 応用情報

ネットワーク管理や通信サービスの提供を専門に行うソフトウェアであるネットワークOSの仕組み,特徴,機能を理解する。

用語例:ピアツーピア形式,クライアントサーバ形式,NetWare

(5)通信サービス ITパスポート 基本情報 応用情報

代表的な通信サービスの種類,特徴,機能,利用条件,サービス選択上の留意事項を理解する。

用語例:専用線サービス,回線交換サービス,パケット交換サービス,フレームリレー,セルリレー,ATM,IP 電話,ADSL,xDSL,FTTH,衛星通信サービス,国際通信サービス,広域Ethernet,IP-VPN,ベストエフォート

(6)モバイルシステム 基本情報 応用情報

1.モバイル通信サービス

モバイル通信サービスの種類,特徴,サービス選択上の留意事項を理解する。

用語例:移動体通信事業者,仮想移動体通信事業者(MVNO:Mobile Virtual Network Operator),LTE,VoLTE,キャリアアグリゲーション,SIM カード

2.モバイルシステム構成要素

モバイルシステムの構成要素,特徴,機能を理解する。

用語例:基地局,フェムトセル,携帯端末(携帯電話,スマートフォン,タブレット端末ほか),テザリング

3.モバイル通信技術

無線LAN も含め,無線通信で用いられる基盤技術の特徴を理解する。

用語例:ハンドオーバ,ローミング,MIMO,省電力化技術(間欠受信,ドーマント(プリザベーション)ほか)

アプリケーション層のプロトコル

この記事での学習内容 ITパスポート 基本情報 応用情報

HTTP,SMTP,POP,FTP,DNS などの役割,機能を理解する。

用語例:TELNET,DHCP,IMAP,NTP,SOAP(Simple Object Access Protocol)

TCP/IPアプリケーション層のプロトコル

上位のアプリケーション層で働くプロトコルには、インターネットのWWWサービスでHTMLファイルのやり取りに用いられるHTTPや、電子メールのやり取りに用いられるSMTPやPOP3、ファイル転送用のFTPなどがあります。

HTTP(HyperText Transfer Protocol)

Webサーバとブラウザなどのクライアント間でのハイパテキストの送受信のプロトコルです。主に、HTML文書および関連する画像・音声・動画などを受け渡します。

SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)

メールサーバ間のメール転送のプロトコルで、メールクライアントからメールサーバへの転送(=メールの送信)に用いられます。

POP3(Post Office Protocol)

メールサーバからメールクライアントへのメール受信のプロトコルで、バージョン3のPOP3が主流です。基本的にすべてのメールを一括で受信し、サーバから削除します。

IMAP(Internet Message Access Protocol)

メールサーバにあるメールを受信したり、操作したりするプロトコルです。サーバにメールが残るので容量を圧迫しないように注意が必要です。

FTP(File Transfer Protocol)

FTPサーバとFTPクライアント間のファイル転送プロトコルです。片方のポートは制御用であるため、HTTPよりも効率の良い転送が可能です。

TELNET

TELNETサーバにTELNETクライアントから接続し、コマンドを入力することにより、サーバを遠隔操作するプロトコルです。遠隔地のコンピュータをインターネット経由で操作することが可能です。セキュリティ上、危険なプロトコルであり、利用には注意が必要です。

DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)

主に一時的に接続するコンピュータに対して、IPアドレスなどの接続情報を割り当てるプロトコルです。

NTP(Network Time Protocol)

時刻情報を提供し、時計合わせに用いるプロトコルです。NTPサーバから時刻情報を受け取り、NTPクライアントがそのコンピュータの内部時計を合わせます。

 

トランスポート層のプロトコル

この記事での学習内容 ITパスポート 基本情報 応用情報

TCP とUDP の役割,機能を理解する。

用語例:ポート番号

TCP/IPトランスポート層のプロトコル

TCP/IPトランスポート層はOSI基本参照モデルのトランスポート層に相当します。

TCP/IPトランスポート層に位置づけられているプロトコルには、TCP、UDPなどがあります。

TCP:Transmission Control Protocol
通信の信頼性を確保する代わりに低速。電子メールやWWWなどが用いる。
UDP:User Datagram Protocol
通信の信頼性よりも速度を優先する。ストリーミングやDNSなどが用いる。

ポート番号

ポート番号とは、パケットを渡すべきアプリケーションを区別する番号です。

例えば、Webサーバとメールサーバの両方が稼働しているパソコンに届いたパケットが電子メールデータなら、メールサーバに引き渡す必要があります。

このため、Webサーバは80番、メールサーバは25番など、アプリケーションを区別するためのポート番号がパケットヘッダに記載されています。

特にWebサーバの80番といった、多くのサーバで共通して用いられているポート番号をウェルノウンポート番号といいます。

以下の表は、代表的なウェルノウンポート番号です。

ポート番号プロトコルアプリケーション
20,21ftpファイル転送
23telnet遠隔操作
25smtpメール転送・送信
53dnsDNS
80httpWWW
110pop3メール一括受信
143imapメール受信・操作
443httpsセキュアWWW

TCPはパケットを送信する時に、宛先のポート番号をパケットに書き込んでIPに引き渡します。

IPはそのパケットに宛先IPアドレスを付け、下位のプロトコルに引き渡します。

ネットワーク層のプロトコル

この記事での学習内容 ITパスポート 基本情報 応用情報

IP の役割,機能を理解する。

用語例:IP アドレス,サブネットアドレス,サブネットマスク,物理アドレス,ルーティング,ユニキャスト,ブロードキャスト,マルチキャスト,ICMP(Internet Control Message Protocol),CIDR(Classless Inter Domain Routing),IPv6

TCP/IPインターネット層のプロトコル

IP:インターネットプロトコル。ネットワークとネットワークにおけるコンピュータや機器を識別するためのプロトコル。

他には、ネットワーク管理用のメッセージを返すプロトコルのICMPや、下位層と連携するARPやRARPなどがあります。

*ARPやRARPのように、複数の層にまたがるプロトコルもあります。

IPアドレス(IPアドレスv4)

TCP/IPを用いるネットワークでは、コンピュータやネットワークを識別するための番号であるIPアドレスを、各端末に重複しないように割り当てます。

IPアドレスは32ビットからなる識別番号です。通常は、わかりやすいように4つの10進数にします。32ビットの2進数を8ビットずつの4つのブロックに分け、ブロックごとに10進数に直し、ピリオドで区切って「192.168.10.1」のように表記します。

ネットワーク部とホスト部

IPアドレスは、32ビットを任意の位置で前後に区切り、前半部分をネットワーク部、後半部分をホスト部として使います。

ネットワーク部とは、ネットワークを識別するための番号です。ネットワーク部分の番号が同じIPアドレスは、同じネットワークに属する端末と見なされます。

ホスト部とは、ネットワーク内で端末(ホスト)を識別するための番号です。

ネットワーク部とホスト部を何ビットずつとするかは、ネットワークの規模によって変わります。ネットワーク部が長いほうが多くのネットワークを相互接続できます。一つのネットワークに多くの端末を接続する場合には、ホスト部のビット数を長く取ります。

なお、制約として、ネットワーク部がすべて1、またはすべて0になるアドレス、ホスト部がすべて1になる、またはすべて0になるアドレスは、別途用途が定められているため、使用できません。(例としては、下記のものなどがある。)

・サブネットマスク:ネットワーク部がすべて1かつホスト部がすべて0のアドレス
・ブロードキャスト:対象となるネットワークのホスト部をすべて1にしたアドレス

アドレスクラス

アドレスクラスは、IPアドレスを規模などに応じてA~Eに分割したものです。

クラスA:大規模ネットワーク用
先頭1ビットが0であるアドレス。(1.0.0.0~126.255.255.255)
第1オクテットがネットワーク部、第2~4オクテットがホスト部なので、大量のホストを含むネットワークを登録可能。
クラスB:中規模ネットワーク用
先頭2ビットが「10」であるアドレス。(128.0.0.0~191.255.255.255)
第1~2オクテットがネットワーク部、第3~4オクテットがホスト部なので、ネットワーク数もホスト数も多くを登録可能。
クラスC:小規模ネットワーク用
先頭3ビットが「110」であるアドレス。(192.0.0.0~223.255.255.255)
第1~3オクテットがネットワーク部、第4オクテットがホスト部なので、ホスト数の少ないネットワークを大量に登録可能。
クラスD:マルチキャスト用(特殊用途)
先頭4ビットが「1110」であるアドレス。
クラスE:実験用(特殊用途)
先頭4ビットが「1111」であるアドレス。

なお、クラスD、Eのアドレス(224.0.0.0以降)はコンピュータや機器に設定してはならないとされています。

サブネットアドレス

サブネットアドレスは、1つのネットワークを内部で分割して利用する仕組みです。クラスCでも1ネットワークにつき1~254の254アドレスあり、小規模ネットワークでは無駄な空きアドレスが多くなります。

そこでネットワークを柔軟に変更したい場合、ホスト部の上位ビットを用いて、ネットワークをさらに分割したのがサブネットです。

例えば、下図のようにクラスCのホスト部8ビットのうち、前半分の4ビットをサブネット部とすると、各14個のアドレスを持つ、14個のサブネットに分割ができる。(サブネット部も全1、全0の設定は不可)

サブネットマスク

サブネットマスクとは、ネットワーク部+サブネット部の長さを示すビット列です。

アドレスクラスは戦闘のビットで決まるので、ネットワーク部の長さは判別できます。しかし、サブネット部の長さがわからないので、そのために用いる情報です。

サブネットアドレスのネットワーク部+サブネット部を1で、ホスト部を0で示します。この方法をCIDR(Classless Inter Domain Routing)といいます。

ユニキャスト

単一のIPアドレス宛の通信

マルチキャスト

グループ化した複数のIPアドレス宛の通信で、クラスDのIPアドレスを用いる。

ブロードキャスト

ネットワーク内の全ての相手への通信で、IPアドレスを指定しない。

ICMP(Internet Control Message Protocol)

ICMPとは、ネットワーク管理用のメッセージを返すプロトコルです。パケットを用いて通信状況を調査し、結果をメッセージで返します。

ICMPにより動作するプログラムには以下のようなものがあります。

  • ping:指定したIPアドレスへの導通可否と応答所要時間を表示する。
  • traceroute:指定したIPアドレスへの通信経路を擬似的に表示する。

IPv6

従来から使われているIPアドレスはIPv4(バージョン4)ですが、インターネットの普及につれ、IPアドレスの数が不足するようになり、また、動画などの高速配信サービスなどが増え、より高品質な通信技術が必要になりました。このため、次世代IP技術として、IPv6が策定され、実用化が進められてきました。

32ビット長であるIPv4のIPアドレス数は約43億個ですが、IPv6のIPアドレスは128ビット長で、3.4×1038個という膨大な数のアドレスが利用できます。

また、IPv6にはパケットのヘッダ情報の中に認証機能を追加でき、暗号化機能を標準で備えているなど、優れたセキュリティ機能があります。

 

TCP/IP

この記事での学習内容 ITパスポート 基本情報 応用情報

TCP/IP をOSI 基本参照モデルの7 階層と対比させながら,各層が果たす役割,提供しているインタフェースを理解する。また,代表的なサービスのポート番号(ウェルノウンポート)などを理解する。

用語例:パケット,ヘッダ

プロトコル

コンピュータ間でデータ通信をするには、お互いがデータを間違いなく受け渡しするためのさまざまな規約(約束事)が必要です。このデータ通信に必要な規約をプロトコルといいます。

代表的なプロトコルにTCP/IPがあります。

TCP/IP

インターネットやLANで利用される、TCP/IPは多くのネットワークで利用されているプロトコルです。TCPとIPの2つのプロトコルから構成されています。

TCP(Transmission Control Protocol)
トランスポート層(第4層)のプロトコル。パケットを確実に送受信する役割を持ち、パケットの到着確認や送受信に失敗したときの再送制御などを行います。
IP(Internet Protocol)
ネットワーク層(第3層)のプロトコル。パケットに、宛先のコンピュータを示すIPアドレスを付けて送信します。また、受信したパケットの送信元IPアドレスを元に返送先を判断します。

OSI基本参照モデル

ISO(国際標準化機構)が策定した通信プロトコルの標準モデルを、OSI基本参照モデルといいます。多くのプロトコルがこのモデルに準拠しています。

OSI基本参照モデルは、上位層に人間の操作に近い機能、下位層に物理的な機能を位置づけてモデル化している。

OSI基本参照モデルの角層は、役割分担しながら通信データを引き渡していきます。このため、ある層のシステム構成を変更しても、他の層に影響しないようになっています。

 

通信プロトコル

情報処理技術者試験での学習内容

【応用情報・基本情報】
・代表的なプロトコルであるTCP/IP がOSI 基本参照モデルのどの階層の機能を実現しているか,その役割は何かを修得し,応用する。

【ITパスポート】
・通信プロトコルの必要性を理解する。
・身近で利用されている代表的なプロトコルの役割を理解する。

(1)プロトコルとインタフェース ITパスポート 基本情報 応用情報

1.TCP/IP

TCP/IP をOSI 基本参照モデルの7 階層と対比させながら,各層が果たす役割,提供しているインタフェースを理解する。また,代表的なサービスのポート番号(ウェルノウンポート)などを理解する。

用語例:パケット,ヘッダ

2.データリンク層のプロトコル

ARP など,TCP/IP ネットワークにおいて使用されるデータリンク層レベルのプロトコルの役割,機能を理解する。

用語例:RARP(Reverse Address Resolution Protocol:逆アドレス解決プロトコル),PPP,PPPoE(Point to Point Protocol over Ethernet),VLAN

3.ネットワーク層のプロトコル

IP の役割,機能を理解する。

用語例:IP アドレス,サブネットアドレス,サブネットマスク,物理アドレス,ルーティング,ユニキャスト,ブロードキャスト,マルチキャスト,ICMP(Internet Control Message Protocol),CIDR(Classless Inter Domain Routing),IPv6

4.トランスポート層のプロトコル

TCP とUDP の役割,機能を理解する。

用語例:ポート番号

5.アプリケーション層のプロトコル

HTTP,SMTP,POP,FTP,DNS などの役割,機能を理解する。

用語例:TELNET,DHCP,IMAP,NTP,SOAP(Simple Object Access Protocol)

6.LAN とWAN のインタフェース

イーサネット,無線LAN,ISDN,PRI(Primary Rate Interface:1 次群インタフェース),ATM など,LAN とWAN で使用される代表的なインタフェースの役割,機能を理解する。

用語例:10BASE-T,100BASE-TX,1000BASE-T,IEEE802.11a/b/g/n/ac

7.CORBA

CORBA はプログラム言語やネットワークプロトコルに依存せず,異機種分散環境におけるシステム統合の基盤の考え方として利用できることを理解する。

用語例:分散オブジェクト技術,クライアント,オブジェクトサービス,リクエストアプリケーションオブジェクト

インターネット技術

この記事での学習内容 基本情報 応用情報

ノードには,世界で一意となるIP アドレスが割り当てられることによって,相互通信が可能となっていること,アドレスを構成するネットワークアドレスとホストアドレスの役割,IP パケットのルーティングの動作,IPv6 の必要性と特徴を理解する。

用語例:IPv4,IPv6,アドレスクラス,グローバルIP アドレス,プライベートIP アドレス,IP マスカレード,NAT,オーバレイネットワーク,DNS,ドメイン,TLD,Proxy サーバ,QoS(Quality of Service:サービス品質),ユビキタス,パーベイシブ,セキュリティプロトコル,ファイアウォール,RADIUS

インターネット

インターネットは、世界中に散在するサーバコンピュータが相互に接続するLANやWANの集合体として成立した、分散型の大規模ネットワークです。同じルールを用いることで、オープン性を実現しています。

インターネット上で提供されるサービスやアプリケーションは、その殆どがTCP/IPを利用しており、個々のネットワークが用いる機種やプラットフォームの違いを越えて、インターネットを介した通信を行うことができます。

グローバルIPアドレス

インターネット上のコンピュータを特定するIPアドレスをグローバルIPアドレスといいます。グローバルIPアドレスは世界で唯一の番号です。

コンピュータをインターネットに公開するには、JPNICの指定する事業者から、グローバルIPアドレスの割当を受ける必要があります。

グローバルIPアドレスに重複がないようにするには、IPアドレスを世界規模で一元管理する必要があります。これを世界的に調整を行っている組織がICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)です。日本国内ではJPNIC(Japan Network Information Center)がICANNと連携してIPアドレスの管理を行っています。

プライベートIPアドレス

インターネット外部から接続されない社内LANのコンピュータなどでは、基本的にネットワーク管理者が自由にIPアドレスを割り当てます。

このようなLAN内のみで使用する申請不要のIPアドレスをプライベートIPアドレスと呼んで、グローバルIPアドレスと区別しています。

なお、自由に割り当てられるといっても、慣例としてグローバルIPでは用いられない範囲のIPアドレスが決まっているので、その範囲の中でLAN用のプライベートIPアドレスを割り振るのが一般的となっています。

ドメイン名の取得

TCP/IPネットワークでコンピュータの識別に用いるIPアドレスは数字の羅列であり、人間にとっては見づらく、長くて覚えにくいものです。そこで、IPアドレスに「example.co.jp」などの名前(ドメイン名)をつけて利用しています。

ドメイン名を利用するには、IPアドレスとドメイン名のどちらでも、そのコンピュータにアクセスできるような仕組みが必要です。これをDNS(Domain Name System)といいます。

なお、ドメイン名とIPアドレスは対応付けられるので、インターネット上で使われるドメイン名は、グローバルIPアドレスと同様に、登録機関に申請して取得する必要があります。また、他と重複したドメイン名は使えません。

ドメイン名の構造

ドメイン名の基本構造は「組織名+組織種別+国名」です。組織名は、他と重複しない範囲で、利用者自身が決めて良い部分です。

組織種別は管轄の国ごとに異なりますが、日本では企業を表す「co」、学校法人を表す「ac」などがあります。

国名には、日本を表す「jp」などがあります。

また国名を省略した「com」や「net」などのように、もともとインターネット発祥の地である米国向けにあった組織種別で、国名を省略して世界共通で使えるようになったものもあります。

DNSサーバ

コンピュータに割り当てられているIPアドレスと、それに対応するドメイン名(又はホスト名)との相互変換を行うサーバをDNSサーバといいます。

DNSサーバは自身にIPアドレスとドメイン名の対応表を保持している他、インターネット上の他のDNSサーバと連携して自身の知らないドメイン名とIPアドレスについても情報を取得できるような仕組みになっています。

Proxyサーバ

Proxyは「代理」という意味です。本来はクライアントからサーバに対して直接通信が行われますが、Proxyサーバを利用すると、クライアントと目的のサーバとはProxyサーバを経由してやり取りする形となります。

Proxyサーバには以下のような特徴があります。

  • 外部からはProxyサーバだけが見えている状態で、クライアントの存在を隠すことが出来る。
  • Proxyには一度通過した外部サーバのコンテンツをキャッシュとして、一時保存しておく機能があるため、同じコンテンツを参照しにいった際にそのキャッシュを利用することで、通信量を減らすことが出来る。
  • Proxyを経由することで、アクセス制限を掛けたり、アクセスログの監視を行うことで、社内からのインターネット利用の適切化を図ることが出来る。

 

回線に関する計算

この記事での学習内容 基本情報 応用情報

回線速度,データ量,転送時間の関係を理解し,与えられた回線速度,データ量,回線利用率からの転送時間の算出方法を理解する。また,発生するトラフィック量から必要な回線速度を算出する方法を理解する。

用語例:転送速度(伝送速度),bps(bit per second:ビット/秒),回線容量,ビット誤り率,トラフィック理論,呼量,呼損率,アーランB 式(アーランの損失式),アーラン,待ち行列理論,M/M/1,ケンドール記号,トラフィック設計,性能評価

回線速度

回線速度とは利用する回線の速度で、1秒間に何ビット転送できるかを表すbps(bits per second:ビット/秒)の単位で表されます。転送速度や伝送速度といわれることもあります。

データ量

転送するデータの総容量をデータ量(転送データ量)といいます。ビット(b)、バイト(B)やキロバイト(KB)、メガバイト(MB)、ギガバイト(GB)などの単位です。

データ転送時間

データ転送にかかる時間は、転送データ量 ÷ 転送速度として求めます。

1Mバイト(8,000,000ビット)のデータ量を64kbps(64,000bps)の速度で転送するのにかかる時間は、8,000,000ビット ÷ 64,000bps = 125秒 となります。

回線利用率

データ転送に使用される回線は、常時データが転送されているわけではなく転送されたり、されなかったりします。したがってデータ転送にかかる時間は回線が100%利用されている場合と50%の場合であれば50%のほうが時間がかかることになります。この回線の使用されている割合の平均を回線利用率といいます。

ビット誤り率

データ伝送を行う場合、回線の品質が悪いと転送中にデータが間違ってしまう場合があります。これは、内部のデータがお互いに影響をおよぼす場合もあれば、外部からのノイズによる場合もあります。

ビット誤り率が 10-3 の場合、1000分の1なので1000ビット送って1ビットの誤りがあることになります。

呼量

電話をかけてきるまでの処理を呼(こ)といいます。このこの延べ利用時間が単位時間あたりにどれくらいあるかを表したものが呼量(こりょう)といいます。単位はアーラン(ERL)です。

例えば、1時間に30回の呼があり、一回の呼が平均2分間だとすると呼量は以下のように求められます。

  • 呼の延べ利用時間(秒): 30回 × 2分 × 60 =3,600秒
  • 1秒あたりの呼量: 3,600秒 ÷ ( 60分 × 60秒 ) = 1 ERL

 

交換方式

この記事での学習内容 基本情報 応用情報

回線交換とパケット交換の仕組み,特徴を理解する。

用語例:パケット,VoIP(Voice over Internet Protocol)

回線交換方式

回線交換方式は、電話のように、一旦相手と接続したら切断するまでその回線を専用回線と同じように専有する方式です。

伝送の遅延が少なく、データをまとめてやり取りするのに向いています。

パケット交換

送出されたデータを一旦交換機内に蓄積しておき、交換機が相手を呼び出してデータを伝送する方式を蓄積交換といいます。代表的なものがパケット交換です。

パケット交換は、データを一定の長さの単位(パケット)に分割し、1本の回線に複数の相手先へのパケットを混在して同時に流す方式です。それぞれのパケットには、発信元情報と宛先情報、パケットの順番などの「荷札」に当たる情報をつけます。子の部分をパケットヘッダといいます。

パケット交換の特徴

パケット交換には次のような特徴があります。

  • 異なる宛先のパケットを同時に1本の回線に混在させて送信(多重化)出来るので、回線の利用効率がよい。
  • ある回線が故障しても、別の回線を迂回させてパケットを届けることが出来るので、障害に強い。
  • 蓄積交換であることから、通信手段や通信速度が異なる宛先にも同じ回線を利用して通信できる。
  • パケットの損失や遅延が起こることがあり、信頼性は回線交換方式より低い。
  • データのパケット化、データの再構成のオーバーヘッドがかかる。

VoIP

パケット交換による音声通話システムのことで、Voice over Internet Protocolの略です。

通信規約としてインターネットプロトコル(IP)を用います。

回線を専有することなく音声通話が可能ですが、遅延やパケット損失の影響を免れません。

 

無線LAN

この記事での学習内容 基本情報 応用情報

無線LAN の仕組み,構成要素,特徴を理解する。

用語例:電波,赤外線,無線LAN アクセスポイント,インフラストラクチャモード,アドホックモード

無線LAN

無線LANは、ケーブルを使わず電波で通信する規格です。

無線通信のみでLANを構築することも、有線LANと組み合わせて利用することもできます。

無線LANは、アクセスポイントからの無線が届く範囲の自由な位置に端末を設置できるのがメリットです。また、電波を用いる場合、間仕切り程度の壁なら通信の障害にならないのもポイントです。

但し、接続台数が無制限に出来たり、通信の衝突が起こらなかったり、というわけではない上、外部からの侵入や電波の傍受に留意して使う必要があります。

無線LANの構成要素

無線LANは、無線LANカード、無線LANアクセスポイントによって構成されます。

無線LANカードは、通信機能のある拡張カードで、無線LANアクセスポイントを介してネットワークに接続します。

無線LANアクセスポイントは、無線LANカード同士のデータのやり取りを仲介したり、有線LANへの接続を提供したりします。

IEEE802.11

無線LANの規格はIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. :米国電気電子学会)が定めています。

IEEE 802.11b
周波数が2.4GHz帯を利用する、最大伝送速度11Mbpsの方式です。安定型で、障害に強いのが特徴です。
IEEE 802.11a
周波数が5GHz帯を利用する、最大伝送速度54Mbpsの方式です。障害物に強いのが特徴です。
IEEE 802.11g
周波数が2.4GHz帯を利用する、最大伝送速度54Mbpsの方式で、802.11bの上位互換です。高速かつ安定しているのが特徴です。
IEEE 802.11n
周波数が2.4GHz/5GHz帯を利用する、最大伝送速度600Mbpsの方式です。複数のアンテナで送受信する技術(MIMO)や、複数のチャネルを組み合わせて通信するチャネルボンディングによって、2010年時点での理論値では300Mbpsとなっています。

これらの無線LAN規格で使用する周波数帯域のうち、IEEE 802.11aや802.11nで使用する5GHz体は電波法によって医療が制限されており、許可なく屋外で使うことはできません。

一方、2.4GHz体は自由に利用できる帯域ですが、電子レンジやアマチュア無線機などの子の周波数帯域を使用していることから、これらの電波干渉を受けやすく、機器同士を近くに置くと通信速度が下がることがあります。

無線LAN利用時の留意点

無線LANには、電波を第三者に勝手に傍受されるという危険性があるため、セキュリティ対策がより重要となります。

電波はある程度の厚さであれば壁を通しても届くため、無線信号が届く範囲内の自由な位置に端末を配置することができ、有線LANのような配線の煩わしさがありません。

ただし、電波の頭頂を防ぐために、無線LANカードのMACアドレスをアクセスポイントに登録し、LANにアクセスできるパソコンを制限する方法や、WPAやTKIP、AESなどの無線暗号化技術を使って暗号化通信を行う、などのセキュリティ対策を講じる必要があります。