ITの基礎知識|ITパスポート・基本情報

【応用情報技術者試験】の記事一覧

この記事での学習内容 ITパスポート 基本情報 応用情報

  • 集中処理システムの仕組み,特徴を理解する。
  • 分散処理システムの仕組み,特徴を理解する。
  • バッチ処理,リアルタイム処理などシステムの利用形態の種類と特徴,どのような業務にどの形態が適しているかを理解する。

用語例:コスト性能比,保守要員の集中化、分散アーキテクチャ,管理責任,機能配分,水平機能分散システム,水平負荷分散システム,垂直機能分散システム,対話型処理,情報資源の組織への対応性,管理責任,TCO

 

コンピュータシステムの処理形態

コンピュータシステムの処理形態をコンピュータの配置の仕方で分類すると、集中処理と分散処理に分けられます。

1台の高性能コンピュータに複数の端末をつないでユーザー間で共有し、すべての処理を1台で行う方式を集中処理方式といいます。

対して、複数のコンピュータをネットワークで接続し、演算処理などを分担しながら、全体で処理を進める方式を、分散処理方式といいます。

分散処理の利点

分散処理システムの、1台のコンピュータに障害が発生しても、他のコンピュータが処理を肩代わりできるため、システム全体の保全性が高くなります。

また、処理が分散するため、負荷が一極に集中しにくい構造にできます。

分散処理システムは比較的短い期間で構築できるので、導入コストを安くできます。また、業務や技術の変化に合わせて、システムを部分ごとに入れ替えていける柔軟性があります。

分散処理のデメリット

パソコンのような小型で高性能なコンピュータを使った分散処理システムが広く利用されていますが、以下のようなデメリットもあります。

分散処理システムは、遠隔地にあるコンピュータ同士を接続する場合が多いので、リアルタイムに更新するデータの整合性が取りにくくなります。そのため、障害管理やセキュリティ管理の方法も、集中処理方式に比べて複雑になりがちです。

また、バックアップやバージョン管理といった運用管理の作業も各所で行うため、一括管理できる集中処理に比べて管理コストがかさみます。

シンクライアント

運用管理のコストがかかることを踏まえて、シンクライアントという方法を用いて分散処理を行う場合もあります。

これは、アプリケーションソフトやデータなどはサーバで一元管理し、ユーザが使うパソコンには必要最低限の機能だけを持たせて、運用管理のコストを下げようという方法です。

並列処理

ひとまとめの仕事を幾つかに分割し、複数のCPUやコンピュータに割り当てて同時並行に処理をすすめることで、システム全体の処理効率を上げる形態を並列処理といいます。

コンピュータ内部で行う並列処理としては、一つのCPU内に複数のコアを持たせて、同時並行に演算を行うマルチコアプロセッサがあります。

また、コンピュータそのものを複数設置し、並列に接続して処理を分散する技術を並列コンピューティングといいます。

この並列コンピューティングの一つに、グリッドコンピューティングがあります。グリッドコンピューティングは、遠隔地にある多数のパソコンや大型コンピュータ、ストレージなどをネットワークで結んで、複数のプロセッサに処理を分散し仮想的な高性能コンピュータを作り上げる技術です。

コンピュータシステムの利用形態

処理のタイミングでシステムの利用形態を分類すると、バッチ処理とリアルタイム処理に分けられます。

また、システムとユーザの関係で分類した場合、バッチ処理に対するものとして、対話型処理があります。

バッチ処理

バッチ処理とは、処理すべきデータを貯めておき、まとめて処理することです。一連の処理を自動化して、人手を使わずに一括処理することで効率をあげます。

例えば、日中の業務時間内に作られたデータを、業務が止まる夜間にまとめて自動バックアップする処理などがこれに当たります。その他、月毎に行う給与計算の処理などもバッチ処理の典型的な例です。

リアルタイム処理

一つひとつの仕事を即時に処理することをリアルタイム処理といいます。

例えば、ユーザの操作や状況の変化に応じて素早く処理する必要のある、コンピュータゲームなどがこれに当たります。その他、銀行ATMやPOSレジなどもリアルタイム処理の例です。

対話型処理

対話型処理は、処理のたびにユーザからの指示を受け付け、それに応じた処理結果を返すことを会話のように繰り返すものです。対話型処理には操作性の良さと応答時間が短いことが求められます。

多くのアプリケーションソフトがダイアログボックスを表示してユーザの指示を受け、指示に応じた結果を表示するといった対話型の処理を採用しています。

 

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