ITの基礎知識|ITパスポート・基本情報

情報の圧縮・伸張

2017.10.27

この記事での学習内容 ITパスポート 基本情報 応用情報

メディアの種類に応じた圧縮・伸張方法が利用されること,圧縮・伸張の目的,代表的な方式の特徴,仕組み,用途に応じて適切な圧縮方式を選択し,活用することを理解する。

用語例:JPEG,MPEG,ZIP,LZH,圧縮率,可逆圧縮,非可逆圧縮,ランレングス,MH(Modified Huffman),MR(Modified READ),MMR(Modified Modified READ),MP3,効率の良いデータ保存,ネットワーク負荷軽減

圧縮と伸張

圧縮とはファイルサイズを小さくするための技術です。伸張とは圧縮したデータを元の状態に復元する技術、あるいはその処理そのもののことをいいます。

マルチメディアデータはファイルの容量が大きくなりがちなため、ファイル形式そのものに圧縮技術を使っているものが多く、これらはその形式で保存するだけで容量が小さくなります。

可逆圧縮と非可逆圧縮

圧縮方法には可逆圧縮と非可逆圧縮があります。可逆圧縮方式は、圧縮した情報を元に戻すと完全に元の情報と同じものになります。

一方、非可逆圧縮方式は、伸張した時に完全な形では元の情報に戻りません。そのかわり、高い圧縮率が可能になりますので、画像や音声に用いられています。

例えば、画像の非可逆圧縮方式であるJPEGでは、伸張した時に完全な形で元の画像には戻りませんが、この画質の劣化が人間の目では分からない程度になるように工夫されています。

圧縮ファイル

文書ファイルやワークシートなどの容量を小さくして保存するには、圧縮プログラムを使って圧縮ファイル形式に変換します。

多くの圧縮プログラムには、複数のファイルを一つの圧縮ファイルにまとめる書庫(アーカイブ)機能もあります。

圧縮ファイルはそのままでは使えないので、利用時に伸張する必要があります。

主な圧縮ファイル形式には、ZIP形式やLZH形式があります。

なお、マルチメディアデータとは異なり、圧縮ファイルの形式には可逆圧縮方式を使う必要があり、先述のZIP形式やLZH形式は可逆圧縮方式となっています。