ITの基礎知識|ITパスポート・基本情報

ITパスポート試験について

2022.03.15

【ITパスポート試験】は【IPA】(独立行政法人 情報処理推進機構)が実施している【国家試験】で、2009年春季から実施されている、比較的新しい試験です。

IPAが実施している【情報処理技術者試験】の中では、入門レベルに当たる試験となっており、1996年~2009年春季まで実施されていた【初級システムアドミニストレーター試験】に代わるものとしてスタートした国家試験です。

ただし、初級システムアドミニストレータ試験の完全な後継という位置づけではなく、「ITを利活用する社会人全般」がターゲットとされており、難易度としては低くなっています。

*初級システムアドミニストレータはユーザー企業のシステム担当者や初級のIT技術者がターゲット

ITパスポート試験の開始当初は、他の情報処理技術者試験と同様、大学などの大規模試験会場での一斉試験でしたが、2011年秋季以降は国家試験で初めてCBT(Computer Based Test)方式が導入され、指定の試験会場で随時受験できるようになっています。


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ITパスポート試験の概要

以下、IPAのサイトより引用。

引用元:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:制度の概要:ITパスポート試験

対象者像

職業人が共通に備えておくべき情報技術に関する基礎的な知識をもち、情報技術に携わる業務に就くか、担当業務に対して情報技術を活用していこうとする者

業務と役割

職業人として備えておくべき、情報技術に関する共通的な基礎知識を習得した者であり、担当する業務に対して情報技術を活用し、次の活動を行う。

(1) 利用する情報機器及びシステムを把握し、活用する。

(2) 担当業務を理解し、その業務における問題の把握及び必要な解決を図る。

(3) 安全に情報の収集や活用を行う。

(4) 上位者の指導の下、業務の分析やシステム化の支援を行う。

(5) 担当業務において、新しい技術(AI、ビッグデータ、IoT など)や新しい手法(アジャイルなど)の活用を推進する。

期待する技術水準

職業人として、情報機器及びシステムの把握や、担当業務の遂行及びシステム化を推進するために、次の基礎的な知識が要求される。

(1) 利用する情報機器及びシステムを把握するために、コンピュータシステム、データベース、ネットワーク、情報セキュリティに関する知識をもち、オフィスツールを活用できる。

(2) 担当業務を理解するために、企業活動や関連業務の知識をもつ。また、担当業務の問題把握及び必要な解決を図るために、システム的な考え方や論理的な思考力をもち、かつ、問題分析及び問題解決手法に関する知識をもつ。

(3) 安全に情報を収集し、効果的に活用するために、関連法規や情報セキュリティに関する各種規定に従って活動できる。

(4) 業務の分析やシステム化の支援を行うために、情報システムの開発及び運用に関する知識をもつ。

(5) 新しい技術(AI、ビッグデータ、IoT など)や新しい手法(アジャイルなど)の概要に関する知識をもつ。

受験費用と申し込み方法

2022年4月1日受験より

7,500円(税込)

2022年3月31日までは5,700円(税込)

申し込みは、下記のサイトから利用者登録を行い、試験会場と日程を選択して申し込む。

【ITパスポート試験】受験申込み (ipa.go.jp)

試験時間・方式

120分・多肢選択式で100問


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管理人の見解

ということになっており、簡単に言うと、ITを利活用する社会人全般が対象者となっている。

業務でパソコンなどのIT機器を利用するのに、基本的なITの知識が無いことにはちゃんと活用できないし、セキュリティなどの知識も無いと、パソコンを利用させることがリスクになってしまうので、WordやExcelの使い方が分かっているだけじゃなくて、もっと汎用的な知識が無いとダメだよねという話です。

「コンピューターウィルス?暗号化?なにそれ?」という社員にノートPC持たせてリモートワークさせるなんて、危なっかしくて仕方ないですよね。

あとは、ITシステムの導入を外注するにしても、外部業者との円滑なコミュニケーションをとるためにも、ITパスポート試験で要求されるような知識はあった方が良いです。

逆に、IT技術者としても、情報処理技術者試験で要求されるような商業知識が無いと、クライアントの言ってることが分からない、リーダーの指示の意図が分からない、ということになるので、それはそれで困ってしまいます。

なので、ITを利用する側・システムとして納める側両方にとって、チャレンジする意義は大きい試験ではないでしょうか。

勉強方法

管理人はITパスポート試験を受験していませんが、対策講座の講師経験があります。

その経験を踏まえると、IPAの【情報処理技術者試験】のうち、【応用情報処理技術者試験】までは【テキスト+過去問】というのが王道ではないかと思います。

市販のテキストは多数の出版社から毎年出版されているので、基本的にはその時点の最新年度のものを購入するのが良いでしょう。

CBT方式の試験の場合は随時受験という性格上、問題は一切非公開という試験が多い(MOSやP検あたりがその典型)ですが、ITパスポート試験に関しては、前年度以前の過去問は公式サイトで公開されているため、過去問を使った学習が可能です。

ただし、実際の試験と全く同じものが公開されているのは、平成21年度~令和2年度のものまでで、令和3年分からは「実際に出題した問題から100問ピックアップしたもの」という形になっています。

*平成24年~令和2年度に関しても、CBT方式の受験が困難な方向けの特別措置試験で出題されたものが公開されているだけなので、その点は要注意。

それでも、本番と同じ問題数であり、テクノロジ・マネジメント・ストラテジの各分野ごとの問題数もそろえられているので、試験対策の問題集としては、これ以上ないと思います。(基本的に市販の問題集も過去問を使っていたり、それを参考にした問題であることが多いので)

もっとも、公開されている過去問は問題と正答があるだけで、解説は一切ありませんので、そこは市販の問題集を頼るなり、ネットで調べるなりする必要があります。

とはいえ、あえて問題集を頼らずに、「なぜその正答になるのか?」というのを自力で調べて、考えて、というのをやっていくと、かなり勉強になるので、市販のテキストにそって順番通りに勉強していくより、理解は深まるかもしれません。