ITの基礎知識|ITパスポート・基本情報

多重化方式

2017.09.21

この記事での学習内容 基本情報 応用情報

一つの伝送路を複数の通信で同時に使用する多重化について、代表的な方式の考え方、仕組みを理解する。

用語例: FDM(Frequency Division Multiplexing:周波数分割多重)、TDM(Time Division Multiplexing:時分割多重)、CDM(Code Division Multiplexing:符号分割多重)、WDM(Wavelength Division Multiplexing:波長分割多重)

多重化方式

大容量の伝送路がある場合、これを特定の通信が占有することは、効率が良い使い方とはいえません。
そこで、大容量の伝送路を複数の通信で共同利用できれば、効率的に伝送路を使うことが出来ます。

このように、一本の伝送路を複数の通信が共同で利用することを「多重化」といいます。
多重化には仕組みの違いにより、いくつかの方式があります。

周波数分割多重方式(FDM:Frequency Division Multiplexing)

アナログ伝送路で多く採用されている方式で、信号が正弦波の場合、周波数が異なる複数の信号を混合しても分離できる性質があるので、この性質を利用して、上りと下りの信号で異なる周波数を使います。

また、周波数を等間隔に分割し、複数の回線を回線ごとに違う周波数を利用するという方法も取られます。(ADSLはこの方式)

時分割多重方式(TDM:Time Division Multiplexing)

デジタル伝送路で多く採用されている方式で、複数のデジタル信号にそれぞれ時間を順番に割り当てて、一本の伝送路で送る方式です。

伝送路は短い時間でみると、上り専用、下り専用になっています。

符号分割多重方式(CDM:Code Division Multiplexing)

デジタル伝送路で採用されている方式で、デジタル信号を符号によって「色分け」し、区別するようにする方式です。

波長分割多重方式(WDM:Wavelength Division Multiplexing)

光通信技術の一つで、複数の回線ごとに異なる光の波長を割り当てて、一本の伝送路にまとめて伝送する方式。