この記事での学習内容 基本情報 応用情報
回線交換とパケット交換の仕組み,特徴を理解する。
用語例:パケット,VoIP(Voice over Internet Protocol)
回線交換方式
回線交換方式は、電話のように、一旦相手と接続したら切断するまでその回線を専用回線と同じように専有する方式です。
伝送の遅延が少なく、データをまとめてやり取りするのに向いています。
パケット交換
送出されたデータを一旦交換機内に蓄積しておき、交換機が相手を呼び出してデータを伝送する方式を蓄積交換といいます。代表的なものがパケット交換です。
パケット交換は、データを一定の長さの単位(パケット)に分割し、1本の回線に複数の相手先へのパケットを混在して同時に流す方式です。それぞれのパケットには、発信元情報と宛先情報、パケットの順番などの「荷札」に当たる情報をつけます。子の部分をパケットヘッダといいます。
パケット交換の特徴
パケット交換には次のような特徴があります。
- 異なる宛先のパケットを同時に1本の回線に混在させて送信(多重化)出来るので、回線の利用効率がよい。
- ある回線が故障しても、別の回線を迂回させてパケットを届けることが出来るので、障害に強い。
- 蓄積交換であることから、通信手段や通信速度が異なる宛先にも同じ回線を利用して通信できる。
- パケットの損失や遅延が起こることがあり、信頼性は回線交換方式より低い。
- データのパケット化、データの再構成のオーバーヘッドがかかる。
VoIP
パケット交換による音声通話システムのことで、Voice over Internet Protocolの略です。
通信規約としてインターネットプロトコル(IP)を用います。
回線を専有することなく音声通話が可能ですが、遅延やパケット損失の影響を免れません。