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回線に関する計算

2017.11.16

この記事での学習内容 基本情報 応用情報

回線速度,データ量,転送時間の関係を理解し,与えられた回線速度,データ量,回線利用率からの転送時間の算出方法を理解する。また,発生するトラフィック量から必要な回線速度を算出する方法を理解する。

用語例:転送速度(伝送速度),bps(bit per second:ビット/秒),回線容量,ビット誤り率,トラフィック理論,呼量,呼損率,アーランB 式(アーランの損失式),アーラン,待ち行列理論,M/M/1,ケンドール記号,トラフィック設計,性能評価

回線速度

回線速度とは利用する回線の速度で、1秒間に何ビット転送できるかを表すbps(bits per second:ビット/秒)の単位で表されます。転送速度や伝送速度といわれることもあります。

データ量

転送するデータの総容量をデータ量(転送データ量)といいます。ビット(b)、バイト(B)やキロバイト(KB)、メガバイト(MB)、ギガバイト(GB)などの単位です。

データ転送時間

データ転送にかかる時間は、転送データ量 ÷ 転送速度として求めます。

1Mバイト(8,000,000ビット)のデータ量を64kbps(64,000bps)の速度で転送するのにかかる時間は、8,000,000ビット ÷ 64,000bps = 125秒 となります。

回線利用率

データ転送に使用される回線は、常時データが転送されているわけではなく転送されたり、されなかったりします。したがってデータ転送にかかる時間は回線が100%利用されている場合と50%の場合であれば50%のほうが時間がかかることになります。この回線の使用されている割合の平均を回線利用率といいます。

ビット誤り率

データ伝送を行う場合、回線の品質が悪いと転送中にデータが間違ってしまう場合があります。これは、内部のデータがお互いに影響をおよぼす場合もあれば、外部からのノイズによる場合もあります。

ビット誤り率が 10-3 の場合、1000分の1なので1000ビット送って1ビットの誤りがあることになります。

呼量

電話をかけてきるまでの処理を呼(こ)といいます。このこの延べ利用時間が単位時間あたりにどれくらいあるかを表したものが呼量(こりょう)といいます。単位はアーラン(ERL)です。

例えば、1時間に30回の呼があり、一回の呼が平均2分間だとすると呼量は以下のように求められます。

  • 呼の延べ利用時間(秒): 30回 × 2分 × 60 =3,600秒
  • 1秒あたりの呼量: 3,600秒 ÷ ( 60分 × 60秒 ) = 1 ERL