ITの基礎知識|ITパスポート・基本情報

ファイルシステムの種類と特徴

2017.10.23

この記事での学習内容 ITパスポート 基本情報 応用情報

ハードディスク装置などの補助記憶装置の領域を,OS や利用者がファイルやディレクトリ(フォルダ)として使用できるようにするための機能を理解する。また,OS ごとに異なるファイルシステムが提供されていること,代表的なファイルシステムの特徴を理解する。

用語例:FAT ファイルシステム,NTFS,HFS(Hierarchical File System),NFS(Network File System),ボリューム

ファイルシステム

ファイルシステムとは、ハードディスクなどの記憶媒体中にファイルやディレクトリを作成・管理する仕組みのことです。ファイルシステムはOSによって異なり、FAT、NTFS、HFSなどがあります。

FAT(File Allocation Tables)

FATはハードディスク媒体の領域の区分である、クラスタの割り付け状況の表です。クラスタの使用状態・空き状態を記録したり、クラスタの連鎖を表すためにFATをリンクしたりします。FAT方式は、ハードディスク媒体のファイル管理の方式として普及しています。

FATの項目はクラスタの状態をビットで表す簡潔な形式です。ビット数の異なる幾つかの方式があり、扱えるハードディスク媒体の容量には限界があるので、非互換や効率低下があることをユーザが意識することがあります。代表的なものにFAT16、FAT32があり、WindowsでもUSBメモリなどの外部媒体にはFAT32がよく用いられています。

NTFS(NT File System)

NTSFはマイクロソフトのOSであるWindows NTで使われはじめて本格的なファイル管理方式です。FATよりも複雑ですが、アクセス権を記録するので、複数のユーザが使用する場合の安全性が高まります。また、アクセスを記録して障害時の復旧が容易なので信頼性が高まります。

アクセス権の細かな設定の他に、1ファイル、1ドライブの最大容量がFATよりも大きく取れるのが特徴です。

HFS(Hierarchial File System)

HFSは、木構造の管理情報を用いてハードディスク媒体のファイルを階層的に管理する方式です。配列型の表を用いるFATに比べて柔軟性があるのが特徴です。

ボリューム

ボリュームとは一つの記憶媒体の一区画を示す単位です。磁気テープ1本、ハードディスク1台といった単位でボリューム名(ボリュームラベル)がつけられて管理されます。OSによっては、1台のハードディスクに複数のボリュームを作成できるものもあります。

通常、1つのボリュームには複数のファイルを収納します。ファイル管理プログラムが表示するファイルやフォルダの階層図にはボリュームも表示されます。

その他のファイルシステム

その他の代表的なファイルシステムとしては、UNIX系で用いられるJFSがあります。

JFSはジャーナル・ファイル・システムの意味で、ファイルシステム上のメタデータをトランザクション単位で管理・保持している。

その他、Linux系で用いられるext3、ext4などもよく知られています。