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信頼性設計

2017.10.18

この記事での学習内容 基本情報 応用情報

システム障害の影響を最小限に抑えるフォールトトレラントやヒューマンエラー回避技術など,信頼性設計に関する考え方,どのようなシステム構成,技術があるかを理解する。

用語例:フォールト,信頼性ブロック図,予備切替,並列運転,競合制御,,アクティブ-スタンバイ構成,アクティブ-アクティブ構成,フォールトトレラントシステム,フォールトアボイダンス,フェールセーフ,フェールソフト,フールプルーフ,無停止コンピュータ,UPS

フォールトトレランス

コンピュータシステムに障害が発生した時に、正常な動作を保ち続ける能力のことをフォールトトレランスといい、その能力を備えたシステム設計をフォールトトレラント設計といいます。

フォールトトレラント設計

フォールトトレラント設計は、システムの一部を冗長化したり分散処理化したしすることによって、一部に障害が発生してもシステム全体が停止することがないようにする設計概念です。

フォールトトレラント設計には次のようなものがあります。

フェールセーフ
故障時にも、予備の機構を使って本来の機能を維持し、安全な方向に動作を固定してその影響を限定させる設計のこと。
フェールソフト
縮退運転ともいい、故障時にも、障害箇所を部分的に切り離し、システムの機能や処理能力を落としても停止することなく最小限の機能を維持できる設計のこと。
フールプルーフ
「人間は必ずミスをするもの」という前提に立って、ユーザが操作ミスをしても故障しないような設計のこと。
冗長化

冗長化とは、故障に備えるために、設備を必要な量よりも多めに用意することです。具体的にはディスクのミラーリングや、システム全体の二重化などが挙げられます。

フォールトアボイダンス

フォールトアボイダンス(故障排除)とは、システム又はそれを構成する要素の故障の発生を可能な限り排除することです。フォールトトレランスと反対の概念であると同時に、フォールトトレランスと組み合わせて、費用対効果のバランスをとる場合もあります。

フォールトアボイダンスと実現する手段として、高信頼部品の採用、高信頼設計、および品質管理の徹底などがあります。