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ミドルウェアの役割と機能

2017.10.20

この記事での学習内容 基本情報 応用情報

 

OS と応用ソフトウェアの中間に位置する各種ミドルウェアの役割と機能,ミドルウェアの選択と利用の考え方を理解する。

用語例:応用プログラム間連携ソフトウェア,DBMS,通信管理システム,ソフトウェア開発支援ツール,運用管理ツール,TP(Transaction Processing:トランザクション処理)モニタ

ミドルウェアの役割と機能

ミドルウェアは、オペレーティングシステムと応用ソフトウェアの中間に位置するソフトウェアの総称です。応用プログラム間連携ソフトウェアともいいます。

ミドルウェアには、データベース管理システム、通信管理システム、ソフトウェア開発支援ツール、運用管理ツール、TPモニタなどがあります。これらのソフトウェアはプログラミングやプログラムの実行管理の基本的なソフトウェアとはいえませんし、業種や業務の実務を担う応用ソフトウェアとも言えません。

ミドルウェアを共通基盤として利用することによって、応用ソフトウェアの開発の効率化、および応用ソフトウェアの間の連携の標準化が可能です。

応用プログラム間連携ソフトウェア

応用プログラム間連携ソフトウェアはミドルウェアの別名です。例えば、データベース管理システムは、ファイルにアクセスするインタフェースを高水準かつ柔軟にすることにより、購買管理システム、生産管理システム、販売管理システムなどの応用プログラム間の連携を容易にします。

DBMS(DataBase Management System)

DBMS(データベース管理システム)はファイルに含まれるデータ群を、多角的かつ標準的なアクセスが出来るように管理するシステムです。応用ソフトウェアの間でファイルを受け渡しする必要がなくなり、それぞれが一つのデータベースにアクセスする形で、データを共有できます。また、DBMSはデータ処理の共通機能を提供するので、応用ソフトウェアの開発を効率化したり、ユーザが直接利用したりすることができます。

通信管理システム

コンピュータ間の通信のために、高水準かつ標準的なインタフェースを提供するシステムです。パソコンのオペレーティングシステムには、ネットワーク制御の機能があることが多いですが、本格的な応用ソフトウェアは、ミドルウェアである通信管理システムが用いられることが多いです。

ソフトウェア開発支援ツール

ソフトウェア開発支援ツールは、ソフトウェアの要求分析、設計、開発、試験を支援するソフトウェアの総称です。プログラミングのためのコンパイラというツールがあったのに対して、ソフトウェア開発が大規模な仕事であるという考え方による広い総称です。

運用管理ツール

運用管理ツールは、コンピュータやネットワークの運用のための高水準な機能を持つソフトウェアです。基本的な運用管理機能はオペレーティングシステムに含まれます。本格的な応用情報システム向きのミドルウェアが運用管理ツールです。システムの関し、オペレータ作業の自動化、セキュリティ管理などを行います。

TPモニタ

TP(Transaction Processing)モニタは、通信回線を経由するトランザクション(取引)単位を応用ソフトウェアとオペレーティングシステムの中間で監視・制御するミドルウェアです。

 

その他の主要なミドルウェアとして、障害監視システム、トランザクションスケジューリング、システム資源管理などがあります。