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構成部品及び要素と実装

2017.10.24

この記事での学習内容 基本情報 応用情報

  • 代表的な半導体素子の動作原理,構造,特性,実装を理解する。
  • 利用者が要求する回路をIC として実現できることを理解する。
  • 組込み分野などで利用され,複数の半導体を組み合わせることによって占有面積を縮小し,システムを小型化し,高速化,低コスト化などのメリットがあることを理解する。
  • 組込みシステムを構成する部品の役割,部品間の関係を理解する。

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半導体

半導体とは、電気を通す物質(良導体)と電気を通さない物質(絶縁体)の中間的な性質を持つ物質です。シリコンやゲルマニウムなどを用いる微量の添加物によって伝導性を調整します。(N型半導体、P型半導体など)

このような半導体の性質を利用した素子や電子部品を半導体素子といいます。ダイオード、トランジスタ、発光ダイオード(LED)、集積回路(IC、LSI)などがあります。

ダイオード

ダイオードは、電流を整流する電子部品です。交流を直流を帰ることなどに使われます。現在では半導体ダイオードが普通です。

整流ダイオード
交流を直流に変える
スイッチングダイオード
高速スイッチとして用いる
ツェナーダイオード
定電圧化、過電流防止に用いる。

トランジスタ

トランジスタは、増幅やスイッチ動作をする半導体部品です。アナログ回路ではラジオ、テレビ、音響機器の増幅回路などに使われますが、デジタル回路では論理素子として使われます。トランジスタは典型的にはシリコンという半導体で作られます。

LED(Light Emitting Diode)

LED(発光ダイオード)はエレクトルミネセンスという原理に基づく、電流を流すと発光する半導体素子です。長寿命で小型軽量なことも特徴で、小さな表示ランプ、照明器具、およびディスプレイ装置などに使われます。

IC(Integrated Circuit)

IC(半導体集積回路)は、抵抗、コンデンサ、ダイオード、トランジスタ、電線などの電子素子を半導体だけで全て一体として作った部品です。複数の端子が出ていて、他の部品と接続します。

トランジスタなどの部品を用いるのに比べて格段に小さくすることができ、複雑なCPUや主記憶装置も爪程度の大きさで実現できます。

LSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)は、素子の集積度が1000個から10万個程度の半導体集積回路です。

VLSI(Very Large Scale Integration)は、素子の集積度が10万個から1000万個程度の半導体集積回路です。

現在では集積度の高い半導体集積回路は珍しくないので、集積度に関わりなくICやLSIと呼ぶのが普通です。

CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)

CMOS(相補型金属酸化膜半導体)は、その名の示すとおりの構造の半導体で、チャネルの異なるトランジスタを一つの半導体に組み込んだ論理回路です。消費電力が低いことや安価であることが特徴であり、携帯機器やノートパソコンに用いられたり、コンピュータの中でも性能よりも低価格を重視する部品に用いられたりします。